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エンジニア独立

中小SESに入社するなら、派遣エンジニアになった方が100倍幸せになれるというお話

更新日:

こんにちは。フリーランスエンジニアのてぃすです。

僕はこれまで、

  • 中小SES正社員
  • 派遣エンジニア
  • フリーランスエンジニア

として活動してきましたが、その中で中小SESで正社員として働いていたときが、最も得るものが少なかった期間であったと確信しております。

給与・自分の時間・キャリア・経験のどれを取っても得られるものが少なく、エンジニアとして働く中で第三者に搾取される割合が最も多い働き方です。

そこで今回は僕がこれまでキャリアを積む中で確信した中小SESに入社するなら、派遣エンジニアになった方が幸せになれるという考えについて説明していきます。

新年度も近いということで、就職や転職を考えている人にとっては節目となるタイミングです。今回の記事がそういった方達の参考に少しでもなれば嬉しく思います。

SESとは?

SESという単語はシステムエンジニアリングサービスの略称です。この時点で大分ふわっとした印象を受けますね。

システムエンジニアリングサービスという言葉の響きだけではいまいちイメージがつきにくいかも知れませんが、いわゆるエンジニアの労働力をシステムを構築・保守したい企業に提供するサービスです。

それって派遣じゃないの?と思われるかも知れません。

そうです。派遣です。

しかし諸々の都合や思惑の元、SESはSESであるという制度がまかり通っています。

どうしてそのようなことが発生するのか、許されているのかについては本記事の主旨ではありませんので、省かせていただきます。気になる方は是非「SES 派遣 違い」などでググってみてください。

中小SES正社員と派遣エンジニア

今回はタイトルの通り、わかりやすくSESの正社員と派遣エンジニアの違いにスポットを当てて中小SESよりも派遣エンジニアを選択すべき理由を説明していきます。

賃金

働く上で絶対に判断材料として外すことができない給与面のお話からです。

エンジニアという職業はネットワークサービスの急増・人材不足の影響を受けて、日に日に報酬・待遇が上がっている職業です。

とはいえ、このブログでは何度もお話ししていますが、どれだけ恵まれた業種であっても選択を誤れば少ない賃金と長時間労働に悩まされるハメとなります。そうなってしまう大きな原因の1つが今回の題材でもある中小SES企業です。

中小SES企業の場合

中小SESに入社することをオススメできない一番の理由が収入の低さです。

上で話したようにSESという仕組みは派遣と同様の目的・経緯・結果でありながら派遣ではないということになっているため、3次受け・4次受けなどといった深い商流が当然のように発生します。

で、そうなると当然間に挟まってくる仲介料によって、馬鹿にならない金額を中抜きされますので、最終的にエンジニアの手元にくる金額も非常に寂しいものとなってしまいます。

基本的に中小SESに入社すると客先に常駐して作業を強いられることになります。そうなると評価もまともにされませんし、後々の給与向上に対する希望も他業種に比べても非常に少ないです。

派遣エンジニアの場合

僕自身中小SESから派遣エンジニアに転向した時、非常にビックリしたのですが、派遣エンジニアの給与は意外に高いです。

派遣というと日雇い・不安定などといった印象から選択肢から外されることが多いですが、同じ技術を持ったエンジニアでも中小SESで働く場合に比べ、年収で1.5倍くらい高くなることが多いです。

しっかりとした派遣サービスを利用すればSESのように給料が搾りカスとなってしまうことがありませんので、技術や労力にしっかりと見合った収入を得ることができます。

福利厚生などについてもサービスによっては正社員と遜色のないサポートを受けられます。

唯一デメリットがあるとすれば、合コンなどで「派遣」というとウケが悪くなりそうなことぐらいですね。そういう時は「エンジニア」とだけ名乗りましょう。

派遣エンジニアとして経験を積み、より高い給料を目指したくなったらフリーランスエンジニアを目指すのもいいでしょう。今の時代フリーランスエンジニアになるためのハードルも派遣と変わらないほどに低くなっています。

以下の記事ではフリーランスになる際に使っておくべきエージェントについて解説していますので、興味のある方は是非読んでみてください。

【2019年版】現役フリーランスエンジニアがオススメするフリーランスエージェント4選

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キャリア・技術力・将来性

エンジニアとして活動を続けるとなった時に、賃金と同様重要となってくるのが技術力・経験といった良質なキャリアを積めるか否かという点です。

今はエンジニアという職業を選択している時点で非常に働き口が見つけやすい状態ではありますが、将来的にはエンジニア同士で席を奪い合う機会も増えてくるでしょう。

そうなった時に収入や安定性に差を生むのがそれまで積んできたキャリアの質と量になってきます。

中小SESの場合

獲得できるキャリアという面においても、中小SESで働くという選択は悪手となります。

中小SESの仕組み上、エンジニアが携わる業務と言うのは営業が取ってきた案件をベースに会社の都合によって決められます。

例えば最近人気を集めている言語を経験しておきたい、となった時に希望が叶うことはまずないと言っていいでしょう。

おおよその企業がエンジニアの技術的関心や将来的な展望は二の次どころか視野の外にあるので、「若いうちはこう言う経験をしておくべきだ」と言った都合のいい言葉で丸め込んで獲得できた案件に放り込まれるだけです。

SESと言う仕組み上、実際に手を動かすエンジニアに求められるものは技術よりもどれだけ労働してくれるか。です。もっと言えば文句を言わずたくさん残業してくれる人材が求められます。

そのような環境下においては自身の好奇心や興味は脇に置かざるを得なくなり、古いバージョンのプログラミング言語や何の汎用的な知見も得られない秘伝のタレのようなシステムを触り続けることとなってしまうケースもあったりします。転職やキャリアアップを目指そうとした時に、そう言った技術・経験はほとんど役に立ちません。

派遣エンジニアの場合

基本的に派遣エンジニアとして活動する場合、以下のプロセスを踏むこととなります。

  1. 派遣会社から案件をいくつか紹介される
  2. その中で気になった案件の詳細を聞き、気に入ったら参加する

SESと比べた時に大きく異なる点にお気づきでしょうか?

そうです。選択の主体がエンジニア側にあるのです。

営業が取ってきた案件に企業の都合で参加させられるのはなく、自分の意思で参加するプロジェクトを選ぶことができるわけです。

ある程度経験がないと厳しい案件などもありますが、人手不足の昨今、未経験の言語であっても参加を受け入れている案件もゴロゴロあります。

僕も実際にJavaの経験しかない状態で派遣を通じてRubyの案件に参加した経験があります。

以下の記事で詳しく説明しておりますので、気になる方は読んでみてください。

パーソルテクノロジースタッフの派遣でエンジニア歴2年の僕が時給2000円を余裕で超えた話

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自分で業務を選べると言うことは自分の判断でキャリアを構築できると言うことです。SESであれば見向きもされないエンジニアとしてキャリアをしっかりと自分の手でコントロールすることができると言う点がどれだけエンジニアとしての将来を左右するかは説明するまでもないことかと思います。

まあ何より自分のやりたいことに積極的にチャレンジすることができるのって嬉しいですよね。

まとめ

フリーランスエンジニアとなった今振り返ると、僕は中小SESに2年ほど勤めた経験を激しく後悔しています。

自分の技術不足を痛感するときや、もっと自由にプログラミングをしたいと感じたとき、その2年でどれだけ力を付けて問題を解決できただろうかとと考えてしまいます。

今回の記事によって、僕と似たような境遇の人たちが同じ過ちを繰り返さないように行動してくれれば嬉しく思います。

閲覧いただき、ありがとうございました。

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