TIS ENGINEER NOTE

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プログラミング

Rails + Webpacker + React + TypeScriptの開発環境構築

投稿日:

Rails5.1から導入されたWebpacker。

1回簡単に触ってみたことはあったのですが、開発する際は基本的にRailsとフロントエンド、それぞれ独立させていたのですが、そろそろちゃんといじってみようということで、WebpackerでReact + TypeScriptをRailsに導入してみましたので、その手順を紹介して行こうと思います。

導入手順

Railsプロジェクト作成

まずはいつも通りRailsのプロジェクトを作成していきます。極力システムを汚したくないので、ディレクトリを先に作り、作成したディレクトリにrails newを実行する手順で進めていきます。

ディレクトリ作成&移動

~/workspace $ mkdir myapp1
~/workspace $ cd myapp1/

bundle init

~/workspace/myapp1 $ bundle init

Gemfile編集

Railsのバージョンを指定する形でGemfileを編集します。今回は5.1.4で進めていきます。

# frozen_string_literal: true
source "https://rubygems.org"
 
# gem "rails"
gem 'rails', '~> 5.1.4'

bundle install & 初期コマンド

あとはbundle installを行い、webpakerとmysqlの指定を追加した形でrails newを実行します。

DBに関してはお好みでどうぞ。

プロジェクトが作成されたらDB作成とマイグレーションも行っておきます。

~/workspace/myapp1 $ bundle install --path vendor/bundle
~/workspace/myapp1 $ bundle exec rails new . --webpack=react --database=mysql
~/workspace/myapp1 $ bundle exec rails db:create
~/workspace/myapp1 $ bundle exec rails db:migrate

Webpacker動作確認

コントローラー作成

Webpakcer及びReactの導入を確認するために新規コントローラーを作成します。

~/workspace/myapp1 $ bundle exec rails g controller top index

ルーティング作成

rootパスに先ほど作成したコントローラーのアクションを指定しておきます。

Rails.application.routes.draw do
  root 'top#index'
end

javascript_pack_tagの追加

webpackerをビューに反映されるためにjavascirpt_pack_tagをテンプレートファイルに記述します。

ひとまずは以下を追加しておけばOKです。

  • <%= javascript_pack_tag 'application' %>
  • <%= javascript_pack_tag 'hello_react' %>
<!DOCTYPE html>
<html>
  <head>
    <title>Nanieta</title>
    <%= csrf_meta_tags %>

    <%= stylesheet_link_tag    'application', media: 'all', 'data-turbolinks-track': 'reload' %>
    <%= javascript_include_tag 'application', 'data-turbolinks-track': 'reload' %>
    <%= javascript_pack_tag 'application' %>
    <%= javascript_pack_tag 'hello_react' %>
  </head>

  <body>
    <%= yield %>
  </body>
</html>

ここまでで基本的なwebpack & react の構築は完了。

localhost:3000にアクセスすると、consoleにはHello World from Webpacker、画面にはHello React!が表示されます。

TypeScript導入

次にTypeScriptを導入していきます。

gemの指定バージョン変更

Gemfileのgem 'webpacker'の部分をリポジトリから取得するように書き換えます。

gem 'webpacker', git: 'https://github.com/rails/webpacker.git'

書き換えたら再度bundle installを実行。

~/workspace/myapp1 $ bundle install

TypeScriptをwebpackerに追加

上記の手順で以下のコマンドが使えるようになります。

~/workspace/myapp1 $ bundle exec rails webpacker:install:typescript

サンプルソースの書き換え

app/javascript/packs/hello_react.jsxの拡張子をtsxに書き換え後、以下のように内容を修正しましょう。

import * as React from 'react'
import * as ReactDOM from 'react-dom'
import PropTypes from 'prop-types'

interface HelloProps {
  name: string
}

const Hello: React.SFC<HelloProps> = props => (
  <div>Hello {props.name}!</div>
)

Hello.defaultProps = {
  name: 'David'
}

Hello.propTypes = {
  name: PropTypes.string
}

document.addEventListener('DOMContentLoaded', () => {
  ReactDOM.render(
    <Hello name="React with TypeScript" />,
    document.body.appendChild(document.createElement('div')),
  )
})

webpakerの拡張子設定にtsxを追加

webpackerの拡張子を追加します。

  extensions:
    - .coffee
    - .erb
    - .js
    - .jsx
    - .ts
    - .tsx
    - .vue
    - .sass
    - .scss
    - .css
    - .png
    - .svg
    - .gif
    - .jpeg
    - .jpg

その後webpackを実行すれば、すでにTypeScriptを導入したReactをwebpackerで使えるようになっています。

~/workspace/myapp1 $ bin/webpack
~/workspace/myapp1 $ bundle exec rails s

その他

ここまでの手順で基本的な開発はできるようになりましたので、以下の設定はお好みで。

tslintの導入

礼儀正しく開発していくためにtslintを導入します。

パッケージの追加

個人開発でルールをこねこねするのも億劫なのでairbnbのテンプレートを設定します。

~/workspace/myapp1 $ yarn add -D tslint tslint-loader tslint-config-airbnb

tslint設定ファイルの作成&設定

~/workspace/myapp1 $ touch tslint.json

とりあえず今回はairbnbのコンフィグを設定するだけです。

{
  "extends": "tslint-config-airbnb"
}

webpackのローダーを追加&設定

~/workspace/myapp1 $ touch config/webpack/loaders/tslint.js

対象はひとまずtsxファイルのみに設定しておきます。

module.exports = {
  enforce: 'pre',
  test: /\.tsx$/,
  exclude: /node_modules/,
  use: 'tslint-loader',
}

webpakerの設定

あとはビルド時にチェックが走るように設定を行います。tslintのconst宣言とloaderを追加してください。

const { environment } = require('@rails/webpacker')
const typescript =  require('./loaders/typescript')
const tslint =  require('./loaders/tslint')

environment.loaders.append('typescript', typescript)
environment.loaders.append('tslint', tslint)
module.exports = environment

foremanでRailsとwebpack-dev-serverを同時起動

rails sのログで確認できればよかったのですが、いい方法が見つからなかったので、webpack-dev-serverをforemanで起動して置くようにしました。

group :development do
  gem 'foreman'
end
~/workspace/myapp1 $ bundle install
~/workspace/myapp1 $ touch Procfile
rails: bundle exec rails s
frontend: ./bin/webpack-dev-server
~/workspace/myapp1 $ bundle exec foreman start

これでtslintに引っかかる部分があった時にコンソールに警告が表示されるようになります。

ローダーを変更する

TypeScriptのローダーはデフォルトだとts-loaderなのですが、awesome-typescript-loaderの方が速いとの噂を耳にしたので、変えてみます。速さはロマンです。

~/workspace/myapp1 $ yarn add -D awesome-typescript-loader
module.exports = {
  test: /\.(ts|tsx)?(\.erb)?$/,
  use: [{
    loader: 'awesome-typescript-loader'
  }]
}

ts-loaderの部分をawesome-typescript-loaderに変更するだけでOKです。

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