こんばんは。フリーエンジニアのてぃすです。
最近TwitterをはじめとするSNSやブログなどで度々繰り返されている
「○ヶ月でエンジニア/プログラマーになれる」という広告や意見に対する、
「エンジニア/プログラマーはそう簡単になれる職業ではない」
という意見から始まる論争。
今日は実際にプログラマーとしてご飯を食べていて、職業エンジニアになるためのノウハウについての記事も投稿している立場から、この一連のやりとりについて意見してみようと思います。
「○ヶ月でエンジニア/プログラマーになれる」という広告・意見について
まず論争の火種となっているプログラマーという職業の難易度の低さを示唆する広告等についてです。
結論から言って、半年だろうが3ヶ月であろうが未経験から短期間でプログラマーになることは可能です。
自分の経験から
僕がプログラマーとして働くようになったのは社会人の途中からです。
未経験の状態でSES企業に入社した僕は1ヶ月Javaの研修を受けて、すぐに現場に放り込まれました。
現場では詳細設計・実装・単体テストなど、いわゆる職業エンジニアとしての仕事を行い、給与をもらっていました。
要するに僕は未経験から1ヶ月でエンジニアになったわけです。別に経歴詐称が行われたりもしていません。
このケースが一般的なケースであるというつもりはありませんが、状況・機会によっては期間を問わずエンジニアになれることはあるということです。
例えば各種プログラミングスクールはカリキュラム完了後のキャリアサポートについてしのぎを削っている状況です。
そのため人材紹介に強い母体が運営していたり、コネのあるスクールで学ぶことができれば短期間で職業プログラマーとなることはそう難しい事ではありません。
もちろんまともに社会人として務めることのできる程度の常識は必要ではありますし、プログラマーになった後にキャリアを伸ばしていくには努力する必要があったり、苦労することが多いのは事実です。
言い過ぎな広告
ただし「未経験から○ヶ月で月収50万」などとまで言っている広告はあまり信用しない方がいいでしょう。
確かにエンジニアは他業種に比べて収入を伸ばしやすい職業ではありますが、最初からそこまでの高収入を得るというのは難しいです。
未経験から50万円以上というのは絶対に不可能とは言いませんが、相当資金のある顧客を見つけるか、交渉力のある営業についてもらって更にその営業から高い単価を引き出すような交渉力が必要となってくるでしょう。
要するにめちゃくちゃ能力が高くて運のいい人じゃないとあまり現実的ではないということです。
「エンジニア/プログラマーはそう簡単になれる職業ではない」
一旦視点を変えまして、上で説明した広告や意見への反論・批判として語られる「エンジニアという職業はそんな甘いもんじゃないぞ」という意見について。
よく見かけるのは、
- コンピュータ理論を学ばずにできる職業ではない
- フレームワークの使い方だけを知っている人がエンジニアになるべきではない
- 給料をもらわなくてもプログラミングするような人じゃないと無理な職業
などですね。
批判する意図について
おそらく上記のような批判を発信している人の意図としては、
- 業界のレベルが下がることを恐れている
- 低レベルのエンジニアと一緒に働きたくない
- 自分のついている職業に対するプライドから
が多いでしょう。
個人的にはこういった理由からくる意見については身勝手な印象を受けます。
業界は人手不足である
少なくとも僕の知る範囲ではエンジニア/プログラマーの人材が不足している現状です。
そしてその人材不足を解決するためには、これから新社会人になる人々だけではなく、他業種からの参入も必要です。
プログラマーになることを志している人がこういった批判を見かけて尻込みしてしまうというのは業界にとって損失ではないでしょうか。
知識の浅いエンジニアが参入することで業界のレベルが下がること以上に、業界自体が回らなくなるような自体も懸念することが重要なはずです。
最初は誰もが初心者である
プログラマーにはコンピュータ理論や言語の仕組みについての深い理解が必要、という意見自体にはある程度賛同できます。
しかしそういった知識・経験がなければプログラマーとしての一歩を踏み出すことが許されない、というのは少々酷な話ではないでしょうか。
プログラマー・エンジニアにとって実務というのは最も効率よく知識を身に付けることができる場です。
最初はフレームワークに乗っかることでしか開発ができずとも、実務の中でそういったベースとなる知識を身につけていく機会をくれてもいいじゃないか…と思ってしまいます。
そういうと自分の余暇を使ってプログラミングをやるような人だけがプログラマーになるべきだ、という意見もありますが、そんなことができる人はごく少数であり、ほとんど誰も寄り付かないような職業になってしまうでしょう。
まとめ
今回の記事についてはどちらかの意見を批判する意図はありません。
それぞれの論争の中でも、様々な背景事情や文脈があるはずですので、今回意見した内容に全てがマッチすることはないでしょう。
ただ、プログラマーという職業のハードルをむやみにあげるような意見が多く見受けられたので、今回のような記事を描いてみた次第です。
閲覧いただき、ありがとうございました。